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「東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく」まとめ

「東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく」 光文社新書

 

東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく (光文社新書)

東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく (光文社新書)

 

 囲碁のルール説明から19路盤を指すまで学べる、入門にはもってこいの一冊。ただ囲碁を学ぶ以外の目的だとあまり読む必要を感じない。本当に囲碁というゲーム自体とその周りの話しかない。しかし囲碁を学ぶ対人にはぜひともおすすめする。

「働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」」まとめ

「働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」」 稲盛和夫 三笠書房

  著者の成功談兼自伝っぽいなにか。いかに自分が成功したかについて書かれているうえ、時代がずれていて参考になりにくい。無論世代を超えて為になる部分もあるであろうがわざわざこの本を読んでまで知りたいと思わない。また成功談は多くの場合生存者バイアスがかかっているため参考にすることが難しい。自分は漠然と捲っておしまいにした。あまり買うことをお勧めできない本。ゆえにAmazonリンクも載せない。

「シリコンバレー式 よい休息」まとめ

シリコンバレー式 よい休息

シリコンバレー式 よい休息

 

 初めに

自分にとって睡眠に関しては以前から大きな悩みでして、生まれてこの方「理想の朝」というものを長期にわたって迎えたことがなく睡眠が自分の中でいつも一つのテーマでした。中学生のころからネットで睡眠に関する記事を追っていたと思います。睡眠は限界まで削れると信じたころがあればついこの1年前までは8時間を基準にしていました。睡眠への興味はそのうち睡眠に関連する生活行動にも広まっていき、起床後の行動や着床前の行動、日中の活動などいろんなことを気にし始めました。正直まだ朝ちゃんと起きれることは少ないし、正しい睡眠や休息というものが分かっていません。がしかし、試行錯誤してゆくうちに何となくこの説は正しい、正しくないもしくは合う、合わないということが分かってくる。そんな中キチンと文献付きの睡眠本を読みたいということで睡眠ブームの中で買ったのが本書。読了にだいぶ時間がかかりましたが注目していた睡眠の部分は前半だったためそこを読んで実践していました。

結論から言えば休息全般に関して幅広く取り扱っており、偉人、研究者などの実例を出しつつ、研究などの結果も取り入れ、全体的に読みやすくも専門的な知識を含まれる一冊でした。

まとめ

どんなもの?
休息全般に関しての参考書

先行研究に比べて何がすごいの?
休息の重要性について説いてる。

ポイントはどこ?
特に休息はスイッチのOn-Offのように働いている時間と働いていない時間のような二元論ではなく双方とも関連付けられているものであるとしている点。落合氏のいう「Work as Life」に通じるものがある。休息は削ってよいものではない。

実証方法は?
様々な著名人、偉人、研究者の実例と学術研究の結果によって実証している。

議論はあるか?
実例の中には矛盾するともとれる例が挙がってくる。説明する項目に適合する例を出しているため、例えば昼寝の重要性を説くため、前項の睡眠で導きだした睡眠時間よりも短い時間しか寝てない人物の習慣を出すなど、人によっては疑問を抱区と思われる。しかし個人的には理想のモデルなどないため読者も読んでゆくうちに取捨選択をしてゆくべきであり、反対に本書を一字一句守るのは合理的ではないと思う。

次に読むべき本は?
とりあえず学んだことを実装してゆくため、このテーマに関しては一時休憩。

「中国の新しい対外政策」まとめ

 この本ですね。

中国の新しい対外政策――誰がどのように決定しているのか (岩波現代文庫)

中国の新しい対外政策――誰がどのように決定しているのか (岩波現代文庫)

 

初めに

まずはこの前読んだリンダ・ヤーコブソン,ディーン・ノックス「中国の新しい対外政策 誰がどのように決定しているのか」(原題:NEW FOREIGN POLICY ACTORS IN CHINA) 岡部達味監修,辻康吾訳,岩波現代文庫.  から始めたいと思います。中国関係のゼミナールで1冊目にとまず読むことを勧められたものです。ストックホルム国際平和研究所の研究員が著者で、英語版全文はウェブで全編公開されています。原題でググればすぐ出てきます。

まとめ

どんなもの?
中国対外政策の様々な関与者を分類して分析し、評価した論文。数字はない。

先行研究と比べてどこがすごいの?
読み進めると当時としては軽視されがちであった中国の対外政策関与者の内、外周にいた(=非公式の)関与者の評価が挙げられる。
党政治局内部にいたるまでの取材。

ポイントはどこ?
対外政策関与者について3つの動向
1.権限の細分化
2.中国の更なる国際化は不可避という関与者たちの共通の認識とその程度について異なった認識
3.すべての関与者、特にネチズンの間に中国は国際的により積極的に国益を追求すべきだという見解が優勢

実証の方法は?
70余名に及ぶインタビューや公的発言に基づく分析が行われている。

議論はあるか?
ぶっちゃけ少し古い。書かれたのが胡錦涛時代で確かに分権化が進んでいた様に見えるが、現行の習近平時代はむしろ集権化されている。

次に読むべき論文は?
対外政策ではないが政策の統一、集権化という意味で Jyrki Kallio, Doctoral thesis: Towards China’s Strategic Narrative, University of Lapland,Finland, November 2016が挙げられます。主に中国のStrategic Narrative(=戦略的説話、この国がどこへ向かうのかという物語と説明するのが妥当か?)を最高指導部の公式文書や談話と諸子百家など(特に儒家)の思想を踏まえて分析した博士論文です。

他についてはそんなん知らんがなと思いつつ、出版社のサイトから引用しますね。

この研究の成果を取り入れて書かれたた訳者の辻康吾さんの論文「中国対外政策の決定過程――「トラとパンダ」の不協和音」(『世界』2010年12月号)と,1998年から2008年にかけて中国外交を主導した唐家璇元外相・国務委員の『唐家璇外交回顧録 勁雨煦風〔けいうくふう〕』(2011年1月刊)を併読されることをおすすめします.

出典:https://www.iwanami.co.jp/book/b255879.html
岩波書店 中国の新しい対外政策より (閲覧日:2017/12/05)

要約

中国共産党の最高機関、政治局常務委員会はいまだに政策決定の最終決定権を握っている一方で、様々な党組織、政府機関、解放軍の諸部門は指導部の決定に影響を与えようと競合関係にある。外交部(=外務省)はもはや外交政策への関与者の一つに過ぎず、最重要のものではない。これらの関与者の多くは中国国益について異なった認識を持ち、お互いの競合する内政上の計画や活動の結果として対立的な動機さえ抱いている。また大学、調査機関、軍大学の専門家、石油関係企業、その他企業の首脳部、銀行役員、地方政府幹部、主要メディア代表が従来の枠組みの周辺で活動している。

構成

  1. 序章
  2. 対外政策における公的関与者(共産党、国務院、人民解放軍
  3. 対外策関与者の施行に影響する所原因
  4. 周辺の関与者(実業界、地方政府、研究機関と学術界、メディアとネチズン
  5. 結論

  

各章の細かいところは次回です。

こんにちは、世界

世界とここを読んでくれている皆さん、こんにちは。

 

新城春君と申します。

 

ひとまず自己紹介とこのブログを開設した目的を説明します。

 

大学生で国際関係学を勉強しています。分野はとりあえず日中関係を中心に勉強しています。

 

いわゆるハーフで日本人であり同時に中国人でもあります。気が向いたら中国語で更新するかもしれません。生まれ育ちは上海で日本人学校のち国際学校へ、今は日本の大学に行っています。

 

ブログを開設した目的は

  1. 勉強した内容を記録したり、要約、発表する場として
  2. 読んだ本について、同上
  3. 興味のあるニュースについて、同上
  4. 趣味について、同上

といった予定です。

 

とりあえず週2更新を目指します。

 

よろしくお願いいたします。